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文様特集
モール手花卉文(もーるてかきもん)
名物裂のモールとは、近世初期わが国に渡来した印度ムガール国所産の織物のことで、金銀糸を織り込んでいるものを金モール、また銀モールとよんでいます。その文様は南国風の草木、花実をモチーフとしているものが多いので、おのずから中国風の緞子や金襴とはちがった独特の異国情緒にみちています。
この裂は熱帯の蛮花を縦縞にあしらった金モールの裂のうちから、雌雄の草花の配合の面白さを、経錦の機抒の上にとらえたものです。