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文様特集
鱗形吉祥寅文(うろこがたきっしょういんもん)
古来より、打出の小槌や丁子、霊芝、宝剣、宝巻など数種の瑞祥なる宝物をちり嵌めた文様を、“宝尽し”といってもてはやされていました。
本品はその宝尽しと、十六世紀の明王朝時代に、子孫の長寿と健康を願って、盛んに製織された裂地の中に見られる寅文を組み合わせ、それらを堅縞に鱗文様で構成した地紋の中に配して、縁起の良い福徳を招来する吉祥裂として、経錦の技法により織り成したものです。