コレクション: 文様特集 高昌吉羊文(こうしょうきちようもん)

中国における発掘活動のうち、最もめざましいものの一つに、新疆ウイグル自治区博物館によるアスターナの発掘がある。1959年10月に始まったこの発掘作業によって豊富な内容の染織品が出土された。 アスターナは新疆ウイグル自治区タリム盆地最東端のトルファンにあり、東南東約40キロ、東北はカラホージャに接し、東南は高昌故城に接している。古来、シルクロードとよばれる東西交通の中枢の位置を占めていた。 この文様は1972年に出土された多くの貴重な絹織物の中より二種類の「双羊文様」と「吉字文様」とを文様構成にてまとめ、一つの経錦として織り成したものであり、高昌王国時代(6世紀初~7世紀半頃)の繁盛した当時を偲ぶ品の一つです。