コレクション: 文様特集
織部波梅鉢文緞子(おりべなみうめばちもんどんす)

この仕覆をもつ茶入は大名物茶入 銘「松屋」といいます。 もともと松本珠報(室町時代の武士 茶人)が所持していたもの。その後奈良の松屋久政のものとなり「松屋肩衝」と称されるようになりました。 松屋は千利休とも親交があり珠光流茶道の伝承者とされ、天正15年、秀吉の北野大茶湯にも参会しています。「松屋肩衝」は徐煕(じょき)の白鷺図、存星の長盆とともに松屋三名物のひとつとして伝わり、松屋から島津家へ。その後、昭和3年に根津嘉一郎の手に渡りました。 織部波梅鉢文緞子は茶人・古田織部好みのもので文様が鮮明に織り出された、鎮静美漂う緞子です。