コレクション: 文様特集 遊翔文(ゆうしょうもん)

正倉院御物に収蔵された、かつて称徳天皇が供物を盛って仏前に備えるために使われていたとされる、銀壺に描かれた狩猟文を写しました。獅子や鹿、兎が自由に駆け巡り、空には瑞雲が、そしてよく見ると、鳥や蝶も優雅に舞い、蓬莱山や小花も描かれています。天平時代に広がっていたであろう、広大な平原の牧歌的な情景を、淡い色彩と透明感のある金彩を多用し、高貴な雰囲気はそのままに、どこか遊び心も感じていただける愛らしさです。