コレクション: 文様特集 西域猪頭文錦(せいいきちょとうもんきん)
トルファン近傍のアスタアナ遺跡からは、唐代シルクロード盛期の多くの絹織物が出土している。この錦の文様はそれら出土品中、現在ニューデリー博物館に保存されている猪頭文裂の文様を主にその他の類裂によって部分的に補完し、その連続の仕方はサマルカンド・アブラシアブ古城の壁画人物像法被の猪頭文様を参考に一段ごとに左右の向きを違えたもので、経錦の組織で織り出した。野獣の力強さを余すところなく表現して、ササンペルシャの装飾芸術の雄勁なる格調を偲ばせるものといえます。